【女装事件簿】無許可で複数の性転換手術!?ブルーボーイ事件
![]() | ![]() 1964年、産婦人科医師が、 当時男娼をしていた戸籍上男性の複数人に 十分な診察などをせず性転換手術を 施したことが違法とされた事件である。 無許可で性転換手術をすることが違法!? 性転換をするかどうかを国が判断する、 という論拠とは? |
■性転換手術の考え方とは?
ブルーボーイ事件をwikipeiaより引用すると・・・
ブルーボーイ事件(ブルーボーイじけん)とは、
1964年に十分な診察を行わずに性転換手術(現在の性別適合手術)を行った
産婦人科医師が、1965年に・・・と優生保護法
(現在の母体保護法)違反により逮捕され、
1969年に有罪判決を受けた事件。
・・・・
当時の優生保護法第28条
「何人も、この法律の規定による場合の外、
故なく生殖を不能にすることを目的として
手術又はレントゲン照射を行つてはならない」
に違反したものとされた。
性転換手術をするということは、
男性生殖機能を人為的に消滅させることなので、
社会的にはマイナスであるので、
それを法律によって国が規制できるというものだ。
そんなものは個人の自由じゃないか、
という反論があるが、
自由民主主義国家は「自由主義」という大前提に
のっとって機能しており、
この「自由」というものは・・・
「他人に危害を与えない範囲においてのみ」担保されるという
危害原則に基づいている。
要は、性転換手術によって男性生殖器を消滅させることは、
子孫繁栄など社会的な意義においてマイナスなので、
この危害原則が適応されるという解釈なのである。
■だから、GID(性的違和)という病気を設定した

しかし、GID(性的違和)などの方々は、
本気で男性生殖器をこの身体から抹殺したいと考えるわけだ。
精神、こころは女性そのものなので、
身体に男性の象徴がついているという状況は、
想像以上に耐えがたいものがある。
なので、そういったGIDの方々にまでこの危害原則を適応し、
「男性生殖機能を消滅させてはならない」というのは、
GIDの方々の精神的苦痛のほうが、
社会的マイナスよりも大きいと判断された。
そこで、GID(性的違和)という状態を病気だと
設定することで、例外的に性転換手術(SRS)を
受けることが許されるのである。
ここでは、GIDが病気がどうかという議論は置いておいて、
そう設定することで、社会の合意を得たのである。
■ブルーボーイ事件では危害原則に合致する合理的理由がなかった

事件当時、売春が社会問題化していた。
売春防止法では、「異性間の売春」しか規制していなかっため、
同性間の売春は規制できなかった。
そこに目を付けた売春の元締めなどが、
「男娼」に目をつけたのだ。
男娼とは、男性の娼婦であり、
女性に対する性的サービスを行うこともあるが、
多くは同性である男性に行っていた。
性転換手術をし男性器を取り除いた後も、
戸籍上男性であれば、
「見た目は女性であるが、売春防止法の規制対象にはならない」
という法律のめを狙っての性転換手術だったのだ。
これでは、性転換手術が個人の自由として尊重されるための
合理的理由にはならないだろう。
だから、ブルーボーイ事件では、性転換手術が
違法だとされたのだ。
■女装業界人こそ、自由と社会に熟知すべき

私も含めた女装業界人こそ自由と社会の関係を
熟知すべきなのだ。
自由というのは、自由民主主義のもとに
成り立っているという大前提を忘れてはならない。
夜公園で寝ていても殺されないのは、
個人の倫理感が大半だが、
日本政府が殺人を犯罪だと決めているから、
抑止力が働いているからである。
映画館や公園で集まることができるのも、
さまざまなルールを日本政府が設定しているからであり、
「他人に迷惑をかけない、すなはち法令に反しない範囲で」
自由を行使すべきなのだ。
社会的にはマイノリティだとされている女装業界も、
社会に認知や理解を求める以上、
社会のルールはそれこそ、守らなければ筋が通らないのだ。
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![]() | この記事書いた人:たこそのもの 女装子大好きライター。 純男34歳。大阪府在住。 夜な夜な関西のハッテンバを車でまわっている。 好きなものは「たこ焼き」 本業は某会社の営業マンで、 一日2箱もすうヘビースモーカー。 学生時代と前職で雑誌の編集などを担当。 夢は女装子さんと結婚すること。 |